retron5_checker

もうひとつ、RetroN 5の使用レポートが見つかりましたので、以下に紹介したいと思います。褒めるばかりでなく、なるべく欠点も指摘したものという基準で選びましたので、いささか辛口の内容になっています。

この記事では、問題点のひとつに本体スロットが固く、カートリッジの抜き取りに力を入れなければならないことが指摘されています。特にファミコンについては本体コネクタがあまりにも固く、ついには歪んでしまい使えなくなったそうなので、扱いには注意が必要でしょう。

なお、ここで使われている本体は発売前のものであり、現在は改善されている場合もあります。あらかじめご了承ください。




まず、どうかと思ったのが本体の作りだった。値段のわりに、いささか安っぽい感じなのだ。指紋が残ったり、ひっかき傷が目立ちそうなのも気になる。

セットアップは簡単だった。本体とモニタをHDMI経由で接続するだけだ。付属品は、ブルートゥース接続のコントローラとHDMIケーブル、USBの変換ケーブル(コントローラを本体につないで充電するためのもの)、それから電源用のACアダプタである。また説明書も入っていたので、何も分からないまま使う破目になることは免れた。

ここで気になったことをまた指摘しておきたい。まず、ACアダプタのケーブルはもっと長くてもよかったと思う。本体の電源ボタンは、スイッチがオンになるまで5~10秒は押さないといけない(違和感は最初だけで、しばらくすると慣れたが)。

またコントローラのペアリングも本体の最初の起動時にできるオプションがあればよかった。もっとも、わたしの場合は使っていないSNESのコントローラが手元にあったので、それをつないだところ、メニュー画面を表示できた。

メニュー画面は分かりやすく、使いにくいところもない。ただインタフェースのサウンドはオフにした方がいいだろう。けっこう大きい音がするので、人によっては気になると思う。

RetroN 5はエミュレータだが、やり方が通常のものとは違っている。いわば、ハードウェアとソフトウェアの合わせ技なのだ。

カートリッジの中身は本体のメモリにダンプされるようになっているが、すべてではない。ダンプされるのはグラフィクスとサウンドだけで、残りはカートリッジから読み込んでいる。このような方式のため、互換性に問題があってもファームウェアの更新で解決できる。

本体にはステートセーブのための領域が確保されている。これは実に魅力的な機能で、とりわけバッテリ内臓のカートリッジが電池切れを起こしている場合にはありがたい。

そういうカートリッジもいくつか試してみたが、どれも正常に動作した。なぜかスーファミの「パトレイバー」と、アメリカ版「ストリートファイター2」は何のゲームか分からないと表示されるが、プレイ自体には何の問題もなかった。

RetroN 5は映像を720pで出力できるほか、フィルタの適用や走査線の表示など、さまざまな機能が使える。ゲームを拡大して表示するほか、オリジナルの解像度、アスペクト比で表示させることもできる。

セーブ機能つきのカートリッジでは、RetroN 5は最初にそのセーブデータを本体のオンボードメモリに自動コピーしてからゲームを起動する。また使っていて気づいたのだが、メインメニューに戻る時にもステートセーブを実行している。つまり、前回の続きからゲームを再開できるのだ。

サウンドはオリジナルのゲーム機をかなり忠実に再現していると思う。設定も可能で、オーディオの位相を変えたり、ベース、トレブルが大きくできる。ただし、あまり大きくすると音がドロドロになってしまうゲームもあった。そういうゲームでは使わない方がいいだろう。

付属のコントローラは角ばった形で、使いにくい感じはある。ボタンの感触は良好だが、もうすこし頑丈さが欲しい気もする。ただし、違和感があるならオリジナルのゲーム機のコントローラも接続できるようになっている。操作の割り当ても自由に設定できるので、たとえばメガドライブのゲームをSNESのコントローラで遊べたりする。これは興味深い機能である。

本体のスロットはかなり固く、カートリッジを抜くには力を入れないといけない。実際、かなりの力が必要なので、本体のコネクタが壊れないかと不安になる。とりわけファミコンのスロットがそういう傾向にあるようだ。

互換性については、いくつか動作しないものも見つけたが、いずれファームウェアで対応されると思う。いちおう報告しておくと、ゲームボーイの「ロボコップ」は動作しなかった(最初のレベルが始まる前にフリーズする)。またお馴染みの問題だが、メガドライブの「ロード・ラッシュ2」はサウンドのエミュレーションに難がある。

また、しばらく使っていると、メガドライブとSNESのカートリッジを認識しないケースが頻発するようになった。「スロットの電源不足です」(Catridge Slot Power Failure)というエラーメッセージも何度か目にした。これには本当に驚いたし、Hyperkinの品質管理に疑問を抱いてしまった。もっとも、自分でなんとか直すことはできたが、だからといって疑問が消えたわけではない。

RetroN 5のおかげで、わたしはレトロゲームへの関心を取り戻した。それでも、わたしの手元にある本体について言えば、まだまだたくさんの問題がある。たとえば、RetroN 5のシステムにはバッテリー残量の表示がないので、無線コントローラのバッテリーがいつまで保つのか知りようがない。

もっとも困ったのは、バッテリー内臓カートリッジのセーブデータにまつわるトラブルだった。カートリッジにあったセーブデータが消えたことがあったのだ。

RetroN 5は底知れない可能性を秘めたマシンである。互換性などの問題が、その価値を大いに損ねてはいるものの、Hyperkin社の対応しだいでは大きく変わるかもしれない。互換機なんてどうしようもないものばかりだ、などという世評をひっくりかえしてくれるかもしれないのだ。


追記

その後、RetroN 5のファミコンのスロットは完全に壊れてしまった。あまりの固さで、コネクタがゆがんでしまったのだ。

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